バックパッカー気分を味わう話

最低限の荷物で長旅をする、バックパッカーになってみたいという時期があった。高校から大学にかけて、かなりの期間そう思っていた。しかし、そんな勇気はなく、普通の海外・国内旅行で私の20代は終わってしまった。

 

そんなバックパッカーに思いを馳せる瞬間は、30代になった今も日常にもある。例えば、肌寒くなりつつある最近で言うと、マフラーを持ってきていないときである。

私はお腹が弱く、夏の終り頃になると腹巻きを着用または持参して出かけることが多い。スーパーで打っている綿100%のただの白いものだ。それを、出先で”寒い…マフラー持ってくればよかった”と思ったとき、首に巻く。そのとき、そう思う。

多少は見た目を気にしろ、という話でもあるのだが、”自分がバックパッカーであったなら、多分、そういうときに腹巻きをマフラー代わりにするだろう。”という妄想が働くことと、思いついた合理性というか実用性を実行している自分に面白くなる。

物を持たない、いわゆるミニマリスト的な思考でもあると思うのだが、今ある物を120%の実用性で使うような、不便の先にある、物の楽しい使い方をこのバックパッカー的妄想と合わせて味わっている。

 

言いたいことがなかなかに文章化できず、主語述語がはっきりしない文章になってしまった…がそういう不便さ、物の新しい使い方を閃いて実践したときに、バックパッカーへの憧れが再燃する、という話でした。