カサカサした感触が好きな話

私は物心ついたときからカサカサした感触が好きだった。

 

その原因を考えてみると、母親の手が水荒れでカサカサしていたことや、当時の寝室の床がナイロンのカサカサした生地だったことがそうだったのではないか、と思う。

 

好きな感触があることの良いところは、すぐに落ち着くことができる、ということだ。緊張する場面でルーティンのように手の乾燥した部分を触って、できるだけ周りに気付かれないように気持ちを落ち着かせる。クセ、と呼ばれればそれまでなのだが、落ち着き、安心できる手段を持っているというのは心強いではないか。

 

悪いこともある。私の場合、カサカサ、つまり乾燥した手の状態などが好きなため、冬場は手荒れしている。ハンドクリームを”カサカサを治してしまうもの”と思ってしまっている。ヌメっとした感触も一瞬は気持ちがいいのだが、カサカサがやっぱり好きなのだ。

もう一つ、カサカサした状態でいるとスマートフォンを持ちにくい。私はiPhoneをそのまま、ケース・保護シールなしで使っているのだが、冬場は落としそうになる。iPhoneをそのまま使うことについてはコロナも影響しているのだが、これについてもいずれ書きたい。

 

私の1歳半の娘は、風呂上がりに妻によって十分に保湿されている。娘はタオルが好きなようだが、カサカサではなくその柔らかさに安心していてほしい。私のような変なこだわりを持たずにいてほしい、と思う。